昔のはなし


京極や河原町、四条辺りを一人歩きするようになった中学生の頃、丸善で買った洋書二冊。20年代のファッション・カタログを集めたものと、食べ物とレストランに関するカット集みたいなもの。当時の丸善は、一階がバーバリーなどの舶来ものの洋服とか万年筆の売り場で、フロアの奥に階段があったから、高級品やきちんとした大人の店員の間をすり抜けて行くのに緊張しました。

曖昧な記憶だけれど、書籍売り場の床は木製で、歩くとキシキシと静かな店内に響くので、これにも緊張したような気がする。英語の小説なんかは読めないので、長い時間うろうろしてこの二冊を買って、また一階を通り抜けて大人の店員がちゃんと挨拶をしてくれてお店を出たときは疲れたのと、大人の人が出入りする本屋で買い物ができて嬉しかったような気がします。

あとはコーヒー豆とか外国のお菓子や缶詰を売っているお店で、飴とかガムとか安いお菓子を買ったり眺めたりしていました。バールセンの動物ビスケットはバターっ気がなくてパサパサしていたけど、この箱が好きでよく買いました。チャームスのサワーボールも。